PCでできる復旧

強制再起動でも起動しない、Appleロゴから進まない、リンゴループになる場合は、iPhoneをPCに接続して復旧を試す方法があります。MacならFinder、WindowsならAppleデバイス管理（またはiTunes相当の機能）を使って、iPhoneの状態を検出し、iOSの再インストールや更新を行う流れになります。ここで重要なのは「データを消さずに直せる可能性がある順」で試すことです。一般的には、まずリカバリーモードで接続し、PC側に「アップデート」か「復元」の選択肢が出たら、最初はアップデートを試します。アップデートはiOSを入れ直して起動を回復させる狙いで、成功すればデータが残る可能性があります。一方の復元は初期化に近く、データが消える前提になりやすいため、最後の手段として考えます（ただし状況により選択肢が限られることもあります）。

リカバリーモードへの入れ方は機種で異なりますが、基本はPCに接続しながら特定のボタン操作で「ケーブルとPCの画面（復旧モード画面）」を出すイメージです。もし復旧モードに入れない、途中で接続が切れる、復旧がエラーで止まる場合は、ケーブルやUSBポートを変える、別PCを使う、セキュリティソフトの影響を疑うなどの切り分けを行います。ただし、ここで無理をしない方がよいケースもあります。水没の可能性がある場合は、通電や加熱で悪化することがあるため、PC復旧を繰り返すより修理窓口に持ち込む方が安全なことがあります。

それでも改善しない場合や、途中でエラーが頻発する場合は、本体側に原因がある可能性も考えられます。特に水没や落下後の不具合、内部パーツの劣化が疑われる状態で無理に復旧作業を続けると、症状が悪化してデータ復旧の難易度が上がることもあります。 そうしたリスクを避けるためにも、自力での復旧が難しいと感じた時点でiPhone修理店へ相談するのがおすすめです。対面で状態を確認しながら原因を切り分けてもらえるため、無駄な初期化を避けつつ、最適な修理・復旧方法を選びやすくなります。前に一度、札幌駅近くのiPhone修理店へ相談持ち込みに行った際にも、丁寧に対応してくれました。

事前にiCloudバックアップやPCバックアップがあるかどうかで、判断は大きく変わります。バックアップがあれば復元も怖くありませんが、ない場合はデータ救出を優先して修理業者に相談した方がよい場面もあります。PC復旧は強力ですが、状況によっては“安全に見切る”ことも大切です。